盲亀福願の明け暮れ

鯖空間が第二の家

6/24 儚い水晶を作ろう

6/24

大きなホームセンターの入り口でシャボン玉を見つけた。ユニコーンの噴射機や、ミニオンの輪っか型のものが並べられている。他にもキャラ物のシャボン玉が沢山あって、見てるだけで心が穏やかになった。

小学生のころ、住んでいたマンションのベランダでいつもシャボン玉を吹いていた。そこは太陽のよく当たる日当たりの良い場所だったので、ふーっと息を入れると筒の先から出てくるシャボン玉は日に当たってキラキラ輝いていた。それを当時生きていた猫と共にどこまで飛んでいくのか見つめていた。

「やった!大きく作れた」
「割れないかな…。あ、結構飛んでる」
「消えちゃった。もう一回やるから見ててね」

グリーンメノウのような猫の目が、忙しなく動く姿も好きだった。

あるとき、いつも通りベランダでシャボン玉を吹いていると下の階の住民に「ちょっと!洗濯物につくので辞めてください!!」と怒鳴られた。大人になった今なら私の行動も非常識だったと分かるけど、その言葉に酷く傷ついて以来、一切シャボン玉で遊ばなくなった。

今日はその記憶を塗り替えるために、洗濯物を取り入れる時間帯になってからベランダでシャボン玉を吹いた。今飼っている猫も動くものには興味があるようで、網戸の向こう側から一生懸命外を見つめていた。

今度、広い大学でもやりたいな…。職員さんに許可を頂けたら、今日よりももっと大きいものを用意しよう。